こんにちは!
パーソナルトレーナーの門井です。
今日の投稿はストレッチについてです。
- 「運動前にストレッチってした方がいいの?」
- 「運動の前と後どっちでしたらいいの?」
という質問を指導現場でいただくことが度々あります。
結論から言うと、「やり方による」「どちらも行うことが好ましい」と言えます。
ストレッチにはさまざまな効果がありますが、やり方によって得られる効果や狙いが異なります。
ストレッチひとつで、もしかしたらその日のパフォーマンスや運動の効果に影響しているかもしれません。
今回はストレッチの種類とその効果、おすすめの活用方法を解説します。
ストレッチの効果
ストレッチの主な効果は、
- 筋肉、腱の伸張
- 関節可動域の拡大
- 怪我予防
- 痛みの緩和(筋肉が硬直して痛みがある場合、痛みの緩和が期待できます)
- リラクセーション(ストレッチをすることで、副交感神経が優位になることによるリラクセーション効果があります)
などの効果があります。
筋肉が構造的に短縮してしまっていることで、姿勢やアライメント(骨の配置)が崩れたり、動作時に代償動作(できない動きを他の筋肉や部位の動きで補うこと)が起きてしまい、
それらが慢性的な肩こりや腰痛、五十肩などの慢性痛につながっているケースや、
動作の不安定さや可動域の不全により、運動をした時の関節に対するメカニカルストレスの増大が発生し、怪我のリスクが増大する危険性があります。
ストレッチの種類
ストレッチには大きく分けて、
- 静的ストレッチ
- 動的ストレッチ
の2種類があります。
静的ストレッチはみなさんが想像しているであろう、ゆっくりと筋肉を伸ばす静かなストレッチです。
前屈や開脚のストレッチなんかはこちらに分類されます。
動的ストレッチは文字通り動きながら行うストレッチです。
屈伸や連続で行う伸脚、肩回し、ラジオ体操、サッカーなどでよく行われているブラジル体操などはこれに当たります。
おすすめの活用方法
○運動前に動的ストレッチ
運動前は身体を動かしながらストレッチをするのが効果的です。
先ほど挙げた例に加えて、これから行う動きと似た動きをすることによる心理的準備や、筋肉や腱の反応が良くなり、パフォーマンスが向上するなどの効果が期待できます。
注意点として、反動をつけるストレッチとは別であるということを理解することです。
無理に力を入れたり、反動をつけたストレッチは筋線維を損傷したりする可能性があります。
適度な力で行いましょう。
○運動後にスタティックストレッチ
スタティックストレッチは可動域改善には効果的ですが、先ほど解説した筋肉が緩む反射(ゴルジ腱反射)によって一時的に筋肉の出力が低下する可能性があります。
そのため、運動前のストレッチには適さないと言われることも多いのです。
しかし、だからと言って運動前にスタティックストレッチを行ってはいけないというわけではありません!
可動域の狭さが原因で怪我をする危険性がある場合などは、むしろ筋出力が下がってもスタティックストレッチで怪我の予防を優先する場合も多いです。
また、静的ストレッチを行った後に時間を置く、もしくは心拍数が上がるような運動をする(ジョギングなど)ことで筋収縮力は通常に戻ると言われています。
ウォーミングアップに組み込む場合はタイミングを考慮する必要がありますね。
行う際のポイントは
- 落ち着ける環境で行う
- 身体は少し温まっていることが理想
- 伸びている筋肉を意識する
- 反動をつけずにゆっくりと行う
- 心地よいくらいに伸ばす
- 呼吸を止めない
- 20秒ほど(15〜30秒)伸ばす
これらを意識してみましょう。
○その他のストレッチ
そのほかにも、”パートナーストレッチ”という方法もあります。
これはパーソナルトレーニングではよく行うのですが、かなり応用が効く方法になります。
セルフストレッチでは伸ばしにくいものの怪我や障害、姿勢悪化や機能不全の原因となっている筋をターゲットにストレッチしたり、
身体の反射を最大限に利用したストレッチで可動域の改善を図ったりすることができます。
この辺りの自分ではどうしてもできないということを行えることが、パーソナルトレーニングの”価値”に繋がってくるのではないかと私は最近考えています!
まとめ
今回はストレッチの効果や種類、おすすめの活用方法について解説しました。
運動前後に行うことで筋肉が硬いことで起こる不良姿勢の改善や、慢性痛・怪我のリスクを軽減できたり、
お風呂上がりや寝る前に行えば、副交感神経が優位になることでリラックス効果や入眠のしやすさが上がったりなどのメリットがあります。
現代人は交感神経が優位で過緊張気味の方が多いので、睡眠の悩みも増えています。
過緊張や睡眠の問題によるリカバリー不足で慢性的な疲労状態、疲れやすいなどの問題も出てきます。
これらの部分にアプローチできるのはかなり大きなメリットですよね。
また、何事も継続が大切なのは言うまでもありません。
正しく行えれば、具体的には2−3ヶ月行うことでこれらの要因に変化や改善が見込めますので、ぜひ習慣の一部として生活に取り入れてみてください!
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