慢性痛の原因

機能改善

こんにちは

パーソナルトレーナーの門井です!

皆さまは慢性痛を持っていますか?

腰痛,肩痛,膝痛,股関節痛…と起こりうる場所やその症状は多岐に渡ります。

慢性痛は整形外科に行ってレントゲンなどの画像診断では原因がわからないことが多いのが特徴で、

治すために整体やマッサージに行ってほぐしてもらったり、硬くなってしまっている場所をストレッチするなどの対処法をとったことがある方がほとんどでしょう。

ですが、ほぐして終わり、またはストレッチして終わりだと“そうなってしまった原因“にアプローチできていないため、一時的には良くなってもまた痛くなってしまったりするケースがほとんどです。

今回はこの慢性痛の原因になりうる要素をまとめて解説していきたいと思います。

慢性痛の原因:慢性痛スパイラル

慢性痛には負のスパイラルがあることが特徴として挙げられます。

まず、痛みを感じるとその痛みを感じる部位を使うことや姿勢、動作を動かさない、または回避しようとします。

それによってその部位や動作の機能が低下し、その動きを他の動きや姿勢で補おうと代償します。

痛みを感じることでその動くことに対する自信をなくし、それを理由に運動をしなくなっていく。

そしてさらに痛みが増していく…というように、どんどん悪循環に陥ってしまいます。

ここから抜け出すためには“回避/不動化“、”機能低下”、“代償動作/姿勢“の3つのフェーズにアプローチしていくことが大切です。

具体的な方法としては感覚系へのアプローチや周辺組織に対する介入、運動パターンの再学習などが主に挙げられます。

慢性痛の原因:関連項目

慢性痛に陥ってしまう原因としてはもちろん怪我などの傷害を負った後、急性期が過ぎても痛みが持続してしまうパターンがあります。

組織は治っていても痛みを生じてしまうのは、痛かった経験から、「その動きをするとその部位が痛くなる」と脳が学習してしまうことが原因の一つです。

組織に問題がないのに痛いというのは“幻肢痛“と似ているところがありますね。

この場合はその組織に介入した後、運動をしていくことで「動かしても痛くない」という経験を積むことが改善方法として挙げられます。

極論ですが、そのためにセッション前に痛み止めを飲んで行うこともありです。

その動きに対して「動いても痛くない」という自信をつけていくことが重要なのです。

慢性痛にはこのように精神面の問題も関わってきます。

皿洗いが嫌でシンクの前に立つと腰が痛くなるなんてケースもありますからね。

また、怪我して部位を庇った結果、他の部位が痛くなったり、その部位の動かし方が代償動作が大きく出てしまう運動パターンを形成してしまっているケースもあります。

この場合は運動パターンの再学習と多様な運動刺激の入力によって一つの部位や筋肉に頼った動きを改善していくことが必要になります。

多様な運動刺激を入力することで、運動の経験値が増えます。

運動をするときはその経験値の中から目的に適した動き方を選択して作り上げられるのです。

レゴに例えると、いろいろな形のブロックがある方がクオリティの高いものが作り上げられますよね?

それと同じで運動もいろいろな経験がある方が選択肢が増え、さまざまな状況に対応できるようになったり、負荷を一箇所に集中させずに分散させることができるのです。

慢性的な腰痛がある方の筋肉の出力のパターン(どの部位をどのくらいの割合で使っているか)が複数回測定した際に毎回変化がほぼなかったのに対し、慢性痛がない方は毎回パターンが違ったと言う研究結果もあります。

慢性痛がない方は運動に“多様性がない“状態だったのです。

このことから考えても色々な環境下で、いろいろな姿勢で、いろいろなツールを用いて、色糸なタスクを課して運動を行うことは効果的と言えるでしょう。

その他の問題で言うと、関節的なものを含め低体重、肥満、喫煙、飲酒、運動不足、睡眠不足、栄養の問題等が挙げられます。

まとめ

今回は慢性痛の原因について解説しました。

デスクワークが増えたことで現代病とも言われるほど増加した慢性痛。

時間が経てば経つほどに問題は複雑化し、解決まで時間も労力もかかります。

「治ったからこれで卒業でいいですか?」と聞かれることがありますが、その状態だと現在よりも大きなストレスがかかった時にまた痛みが出てくるケースがほとんどです。

むしろ治った後により多様な運動感覚を入力し(痛みなどの阻害要因がないためより多様な運動間隔の入力ができる)、さらに強いストレスに耐えられる体づくりをすることが今後の健康にとって重要になります。

最後に、慢性痛は早期対応がもちろん大切ですが、一番の理想は慢性痛を抱える前に予防することです。

なってからよりもなる前に『運動』という最高の予防法に取り組めると“健康“という一番の財産を失わずに元気に過ごすことができるでしょう。

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