こんにちは!
パーソナルトレーナーの門井です。
今回は腸内環境についてです。
- 「ダイエットをしてもなかなかうまく行かない…」
- 「よくわからないけど最近疲れやすい…」
- 「便秘or下痢気味なんだよな…」
- 「体調を崩しやすい…」
などの悩みがある方向けの内容になっています。
もしかしたらあなたのお悩みには腸内環境が関係しているかもしれません。
腸内環境とは?
腸内環境とは端的にいうと“腸内細菌のバランス”のことです。
つまり、腸内環境が良いとは、“腸内細菌の比率が理想的に保たれている状態”というわけです。
腸内細菌叢を構成しているのは“善玉菌“、”悪玉菌“、 ”日和見菌“で、 これらの比率がとても重要になってきます。
理想は善玉菌:悪玉菌:日和見菌=2:1:7の比率とされています。
一般的に多くみられるのは、悪玉菌が増えてしまっている状態です。
原因として、タンパク質の過剰摂取や高脂肪食、食物繊維不足などが挙げられます。
これは現代人の食生活の特徴としても挙げられます。
最近は『タンパク質が大切』という認識が広がっていることから、気にして摂るようにしている人も増えてきていますが、逆に摂りすぎると未消化のタンパク質が悪玉菌のエサになってしまいます。
他にも、摂取したタンパク質を吸収できる環境が整っていないことでさらに未消化のタンパク質が増え、さらに悪玉菌の餌になるものが増える…というように負のスパイラルになってしまうことも多いのです。
このように悪影響を及ぼす危険もあるので、必要な分だけ摂るようにしましょう。
目安としては体重×0.7〜1.5g(増量•減量時は〜2g or 3g)摂ってみて、便通やお腹の調子をモニタニングして自分に最適な量を探ると良いでしょう。
また、“善玉菌”“悪玉菌”という呼び名から
「善玉菌は多ければ多いほど、悪玉菌は少なければ少ないほど良い」
という風に考えてしまいがちですが、善玉菌が増えすぎても腹部の膨満感を感じたり、腹痛、下痢、便秘等の症状が現れる“SIBO”という状態にもなってしまう可能性があります。
日和見菌は腸内の状態によって有益に働いたり、有害な働きをしてしまったりするため、他二つのバランスによって決められています。
つまり、先ほども記述した通り“バランスが整っている“ことが大切です。
腸内環境が乱れると“リーキーガット症候群“ や”SIBO“と呼ばれる状態になることがあります。
※リーキーガット症候群
悪玉菌の過剰な働きによって腸の粘膜が傷つき、腸壁のタイトジャンクション(細胞の間の細胞接着装置)が壊れて隙間ができ、細菌や未消化の食物が身体の中に入ってきてしまう状態。
その他影響は多岐に渡り、
- 免疫力の低下
- アレルギー反応の増大
- 慢性炎症
- 慢性疲労
- 睡眠の質低下
- 代謝の低下で太りやすくなる
- 肌荒れ
- 体臭
といったように、一見関係のないようなところまで波及していきます。
先ほども少し触れましたが、せっかく栄養素に気をつけて食事を摂取していても、
その栄養素を“消化・吸収できる環境”が整っていないと栄養が足りなくなったり、未消化の食物が腸内環境に悪影響をもたらしたりすることもあります。
タンパク質やビタミン、ミネラルなどの肌のターンオーバーに必要な栄養素が足りないことで肌荒れを起こしたり、
腸内環境が悪化することで慢性的に体の中で炎症が起こること、糖質をうまく吸収できないことにより引き起こされる低血糖などにより交感神経が亢進し、入眠できない、中途覚醒(夜間低血糖)など睡眠の質の低下も引き起こします。
免疫機能の低下で風邪をひきやすくなったり、暴走することでアレルギー反応が増大することもあります。
逆を言うと腸内環境を整えることで得られる良い効果はたくさんあると言うことです。
是非今日から腸内環境に目を向けてみましょう。
腸内環境を整える方法『シンバイオティクス』
腸内環境に問題を抱えているケースでよく見られるのは、“悪玉菌が増え、善玉菌が少なくなっている”状態です。
そこでよく用いられるアプローチとして『シンバイオティクス』と呼ばれ得る方法があります。
『シンバイオティクス』とは、
- 善玉菌そのものを増やしていくアプローチである『プロバイオティクス』
- 腸内細菌のエサになる食物繊維などを摂取するアプローチである『プレバイオティクス』
この二つを組み合わせたアプローチのことです。
具体的にはヨーグルトなどに含まれる「ビフィズス菌」や「乳酸菌」、納豆に含まれる「納豆菌」、その他発酵食品を摂取していくアプローチ、(プロバイオティクス)
海藻やオクラなどのネバネバ系や玉ねぎ、果物などに含まれる水溶性食物繊維やその他オリゴ糖などを摂取していくアプローチ(プレバイオティクス)などが挙げられます。
加えて、便の材料となる不溶性食物繊維の摂取も不足しないようにしたいところです。
摂取する際のポイントとして、胃の中の酸性度が高い状態だとビフィズス菌や乳酸菌が腸に到達する前に弱ったり死滅したりしてしまいます。
胃が空っぽの状態が続くと胃の酸性度が高くなるため、朝食にヨーグルトを食べる際には胃酸が弱まった食後に摂取するのがおすすめです。
調理の際には、菌が死滅しないように加熱しすぎないようにするなどの工夫ができるとより良いでしょう。
また、食事の他にも“運動によって腸内細菌叢が変化する”と言う報告がされています。
“運動をあえてさせない”という結果をして結果、腸のエネルギーになる短鎖脂肪酸が減少し、肥満の方が多く持っている腸内細菌が増えたそうです。
逆に運動をすることで腸内細菌層に良い効果をもたらすとも言われています。
BMIが正常な場合に限りますが、中強度(高強度の方がより好ましい)の有酸素 運動と筋トレを1回30〜90分、週3回以上を最低8週間以上継続するとポジティブな変化をもたらす可能性が高いので、是非一つのモチベーションにして 頑張ってみましょう!
マウスの研究ではありますが、肥満マウスの腸内細菌を通常マウスに移植したところ、 生活は変わっていないのに体脂肪が増えたそうです。
と言うことは代謝低下によリ起こる問題とも併せて、ダイエットのためにも腸内環境は重要と言うことですね。
まとめ
今回は腸内環境についての起こりうる問題とその改善方法について解説しました。
いきなり完璧に全てをこなそうとしてもうまく行かないことが多いです。
むしろ、それまで完璧にできていたのに忘れてしまったり、できなかったタイミングでプツッと糸が切れたようにやめてしまうことも多いと思います。
どんなことにも言えることですが、いきなりベストを目指そうとすると必要以上に難しそうに感じてしまったり、壁を感じてしまうものです。
なのでまずはいきなりベストを目指すのではなく、今よりも少しでもいい状態、つまり“ベター”を目指しましょう。
今回の話に当てはめるのであれば、
- 野菜をいつもより多く摂取するようにする
- 副菜に海藻やネバネバ系のものを1日1回は追加してみる
- 帰宅時にいつもより少し遠回りする
などでしょうか。
自分を律することも大切ですが、適度に許容することが継続のコツだと思います。
個人差はありますが継続していくことで2週間〜3ヶ月ほどで効果が見込めるでしょう。
「生き生きとした日常を送りたい!」「ダイエットやバルクアップなど理想の体を手に入れたい!」体調でもう悩みやくない!」
と思う方は是非一度取り組んでみてください!
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